■まんぷく会 [大阪] 海老洲 ぬくもり溶け込んだスープ
■[大阪] 海老洲 ぬくもり溶け込んだスープ
2011年12月1日
テールラーメン
地下鉄の野田阪神駅から歩いて数分ほどの路地裏で、母と娘が切り盛りする焼き肉の店である。赤ちょうちんに赤のれん。立ち飲み屋風のこぢんまりした店内には八つのカウンター席が並ぶ。 お昼のメニューは「テールラーメン」(850円)か、これに韓国ノリで巻いたおにぎりがつく定食(880円)。 80歳を超えた母が毎朝約5時間かけて煮込むスープは、煮こごり状のあんかけ風に仕上がっている。コラーゲンたっぷりの塩っけが効いた味で、テール部分のお肉もとろとろ。具材はカブラやにんじんなどが入っている。麺がなくなればスープにご飯を足してくれ、「クッパ」としてもいただける。この気配りが、またうれしい。 テールスープを出し始めたのは、お客さんからリクエストされたことがきっかけだったという。さらに別のお客さんがラーメンを加えてみてはどうか、とアドバイス。まさに、常連客によって生み出された「逸品」である。 ◇ 〈はし休め〉 お店が約半世紀も続いている理由は、味だけではない。おふくろのぬくもりがこもった客との会話が常に存在するからだろう。 (大阪まんぷく会会員・医師 森山明宏) ◇ 海老洲大阪市福島区海老江2の9の15。 営業時間は火~金の昼が午前11時半~午後1時半、夜が午後5~11時。 土日・祝日は夜のみ。 月曜定休。 テールラーメンに自家製のキムチなどをトッピングすると、違った風味を楽しめる。 電話06・6452・1965。
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