#アカデミー賞 『アラバマ物語』(To kill a mockingbird )(1962年)
アカデミー賞
アカデミー賞(Wikipedia)
『アラバマ物語』(To kill a mockingbird )(1962年)
主演男優賞(グレゴリー・ペック)
監督
ロバート・マリガン
主なキャスト
グレゴリー・ペック, メアリー・バダム
ストーリー
○1932年、アメリカは不況のド ン底だった。アラバマ州メイコムという小さな町に、男やもめの弁護士ア ティカスは住んでいた。家族は彼と幼い子供たち、息子のジェム、娘のス カウト、それに家事全体を切りもりしている家政婦の4人だった。一家は静かな幸 福な日々を送っていた。近所には狂ったブー・ラドレーが父に監禁されていた。 ある日、農夫ボブが、娘が黒人の作男トムに強姦されたと保安官に訴えた。 判事は罪を否認するトムの弁護人に、アティカスを指名した。町の人々は黒人 を弁護したらただではすまぬと、アティカスに警告した。アティカスは不 正と偏見を嫌い、何よりも正義を重んじる男だった。ジェムとスカウトは、 気狂いのブーを見ようとラドレー家へ忍び込んだ。しかしブーに発見され逃げ帰 った。そのうちにスカウトとジェム宛ての贈物が、ラドレー家の前の木の穴に置 かれるようになった。このようにして月日は過ぎていったのだが…
レビュー
●南部のアラバマ州で暴行事件で訴えられた黒人青年。精神異常者と噂される隣人の青年。この2つの事件が軸となって、子どもの視点から語られています。社会の差別や偏見、不公平がテーマというと重苦しく聞こえますが、あくまでも主人公の兄妹が子供の頃に体験したエピソードの一つとして紹介されているのがポイント。姿を見せない隣人への好奇心、不正に対する怒りの涙など、誰もが経験した子供の頃の懐かしい気持ちと共に、作品のメッセージが心の中にすっと入ってくる感じです。 まだ黒人への偏見が色濃く残っていた時代、黒人の被告を弁護する兄妹の父親が、本当に素晴らしい!町の人々から冷たくされても信念を曲げない意志の強さ。どんなこともごまかすことなく、まっすぐ一生懸命に諭してくれる優しさ。子どもたちから尊敬されるのも頷けるほどで、こういう大人になりたい、こういう親となりたいと心底思いました。 この映画をご覧になって感動された方は、ぜひぜひ原作も読んでみて下さい。映画ではチラッとしか出てこなかったり、語られなかった珠玉のエピソードがいくつもあります。そして、まだ観ていない方はぜひぜひ観てください!観終わった後、しみじみと深く、それでいて爽やかな思いが胸にこみあげてくること間違いなしです。
出典: Amazon.co.jp★コメント
○父親のアティカスは、2003年にアメリカの歴代映画のヒーロー第1位に選ばれた。公明正大で、中傷や脅迫にも屈することなく正義を貫く姿勢は、いつの時代でも憧れの存在なんでしょうか?
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